基本料金は「使った量に関わらずかかる固定費」
LPガス(プロパンガス)の料金は、大きく基本料金(使用量に関わらず毎月固定でかかる料金)と従量料金(使った量に応じてかかる料金)に分かれます。このうち基本料金は、ガスをほとんど使わなかった月でも請求されます。これは、ボンベや配管といった設備の維持管理、保安(点検)、検針、ガスの配送など、使用量に比例しない固定費をまかなうための料金だからです。
基本料金の全国相場レンジ
従量単価の目安と、使用量による逓減
毎月の請求額は「基本料金+従量料金(使用量×従量単価)」で決まるため、基本料金だけでなく従量単価もあわせて見る必要があります。従量単価そのものの公的統計はありませんが、同じ調査の使用量別の平均請求額から基本料金を差し引いて使用量で割ると、1m³あたりの実効的な従量部分を逆算できます。
全国平均では1m³あたり 約768円 (10m³使用時)が従量部分の目安です。使用量が多いほど実効単価が下がっているのは、多くの会社が使用量に応じて単価を下げるスライド(逓減)制の料金表を採用しているためです。自宅の実効単価は、検針票の請求額から基本料金(と設備料金)を差し引いて使用量で割れば同じように計算できます。手順は検針票の見方を参照してください。
会社・地域で差が大きい理由
LPガスは電気や都市ガスと違い、料金が公定価格ではない自由料金です。そのため基本料金も会社が自由に設定でき、会社や地域によって差が大きくなります。同じ地域でも会社が違えば基本料金が異なることは珍しくありません。なお、石油情報センターが行う公的な価格調査では、基本料金も地域別に集計・公表されています。つまり、手元の基本料金が高いか安いかは、単体の金額ではなく地域平均と照合してはじめて判断できます。
三部料金制で「設備料金」が外出しに
2025年4月に施行された三部料金制では、料金を基本料金・従量料金・設備料金の3つに分けて表示するルールになりました。従来は、給湯器や配管などの設備にかかる費用が基本料金に紛れていることがあり、何にいくら払っているかが分かりにくいという課題がありました。設備料金が外出しになることで、基本料金が本来の固定費部分を指すのか、設備費を含んでいるのかを切り分けやすくなります。
賃貸では上乗せが起きやすい
賃貸住宅では、ガス会社がオーナー向けに設備を無償で貸与する商習慣があり、その費用が入居者の基本料金や従量料金に上乗せされやすい構造があります。自分で会社を選べない賃貸では、料金が割高になりやすい点を知っておくと、検針票を見るときの見当がつきます。
検針票で確認したいこと
手元の検針票で、まず基本料金がいくらかを確認しましょう。あわせて、設備料金が別立てになっているかも見ておくと、基本料金に設備費が含まれていないかの目安になります。ただし、基本料金の高安は金額だけを見ても判断できません。前述のとおり、同じ地域の平均と比べてはじめて、高めか妥当かが分かります。気になる場合は、地域相場と照合したうえでガス会社に内訳の説明を求めるのが確実です。
